令和八年十月二日(金)〜十一月三日(火)

坂倉新兵衛窯
坂倉善右衛門窯
坂田泥華窯
新庄助右衛門窯
田原陶兵衛窯

Vol.07

茶菓一服

令和八年十月二日(金)〜十一月三日(火)

坂倉新兵衛窯
坂倉善右衛門窯
坂田泥華窯
新庄助右衛門窯
田原陶兵衛窯

Vol.07

茶菓一服

うつわの秋

vol.07 〜茶菓一服〜

2026年10月2日(金)〜11月3日(火)

ご挨拶

長門湯本温泉では、2020年の温泉街リニューアル以降、「オソト天国」をテーマに、温泉街のそぞろ歩きを楽しめるまちづくりに取り組んでいます。同年に始まった「うつわの秋」は、深川窯の全5つの窯元、8人の作家が長門湯本温泉街に出展し、三ノ瀬に息づく萩焼文化を温泉街で体験いただける催しで、まちづくりの一環として、温泉街に点在する展示会場や店舗を巡りながら、深川萩の作品や催しを楽しんでいただけるよう、毎年さまざまな試みを重ねてまいりました。

第7回目となる本年のテーマは「茶菓一服」。和菓子作家・一方隅冴(いっぽうずみ さえ)氏をお招きし、深川萩の全5窯を訪ねて生まれた和菓子と、江戸期より茶陶として親しまれてきた深川萩の茶碗によるお抹茶を、温泉街のさまざまな場所でお楽しみいただけます。秋の温泉街をそぞろ歩きながら深川萩の魅力をご堪能いただけるよう、温泉街のスタッフ皆でお迎えいたします。

お知らせ

うつわの秋2026 〜茶菓一服〜のサイトを公開しました

萩焼深川窯の歴史と出展作家

萩焼は、豊臣秀吉が朝鮮に出兵した16世紀末、文禄・慶長の役(1592〜97)の際、毛利輝元公が朝鮮李朝の陶工・李勺光、李敬を招致したことに始まります。

その約半世紀後、承応2年(1653年)、蔵崎五郎左右衛門が同族の勘兵衛とともに、現在の長門市深川湯本三ノ瀬での独立窯業を願い出て許しを得たのち、赤川助左衛門、同助右衛門一族、最後に李勺光の孫・山村平四郎光俊も移住し、明暦3年(1657年)、「三ノ瀬焼物所」が創業されます。

ここから約360年、「三ノ瀬深川窯」は茶陶器として確たる地歩を占めながら発展を遂げています。2020年から開催している「うつわの秋」には、三ノ瀬深川窯の全5つの窯元、8人の作家が出展いたします。

坂倉新兵衛窯

坂倉善右衛門窯

坂田泥華窯

新庄助右衛門窯

田原陶兵衛窯

陶 歴

坂倉新兵衛 十六代

1983年 山口県長門市に生まれる 父は十五代坂倉新兵衛

2007年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業

2009年 同大学大学院彫刻専攻修了

2011年 京都市伝統産業技術者研修修了

帰郷 作陶に入る

2017年 明日への扉(ディスカバリーチャンネル) 出演

2019年 長門市役所新庁舎 陶壁

ブレイク前夜(BSフジ) 出演

現在形の陶芸萩大賞V 佳作

2020年 初個展 開催(新宿柿傳ギャラリー)

2022年 坂倉正紘展(山口井筒屋)

萩 坂倉正紘展(日本橋高島屋)

2023年 萩 坂倉正紘展(京都高島屋)

萩 坂倉正紘展(横浜高島屋)

2024年 十六代 坂倉新兵衛を襲名

2025年 襲名記念 坂倉新兵衛展 (全国各地にて開催)

1949年 山口県長門市に生まれる 父は十四代坂倉新兵衛

1972年 東京藝術大学彫刻科 卒業

1974年 同大学院陶芸専攻 修了

1978年 十五代坂倉新兵衛を襲名

1984年 日本工芸会正会員

1989年 山口県藝術文化振興奨励賞

1993年 ロサンゼルス日米文化会館に於いて個展

1997年 ニューヨーク深川萩四人展に出品

1998年 明治村茶会にて野点席、立札席担当、及び歴代展

2000年 パリ萩焼四百年展に出品

2004年 山口県選奨受賞

2009年 東京、山口で還暦展開催

2012年 日本工芸会理事就任、日本工芸会山口支部幹事長

2013年 山口県指定無形文化財「萩焼」保持者認定

2014年 佐川美術館にて「新兵衛の樂・吉左衛門の萩」展

2019年 旭日双光章受章

2024年 新兵衛を正紘に譲り、改号。坂倉一渓と名を改める。

1969年 山口県長門市生まれ

1994年 神戸芸術工科大学 工業デザイン学部 卒業

1996年 多治見市陶磁器意匠研究所 修了

2006年 十代坂倉善右衛門 襲名

2009年 「山口伝統工芸展」朝日新聞奨励賞

2013年 「陶美展」入選
「萩の陶芸家たち展」審査員特別賞

2014年  萩大賞展 審査員特別賞

2017年 日本伝統工芸展入選

2020年 山口伝統工芸展 朝日新聞社賞

2021年 山口伝統工芸展 支部長賞
日本工芸会正会員認定

2025年 陶美展大賞

1978年 十五代坂田泥華(慶造)の次男として生まれる

2012年 京都市伝統産業技術者研修 修了

2012年   京都堀内長生庵に内弟子入塾、兼中斎宗匠、

分明斎宗匠に師事

2016年 三ノ瀬に帰郷し、萩焼深川窯にて作陶に入る

2019年 長門市役所新庁舎 陶壁

1950年 十三代寒山(忠相)の長男として生まれる

1977年 東京藝術大学大学院彫刻専攻修了

1978年 京都市工業試験場陶磁器研修生修了

1980年 日本伝統工芸展入選(以後も入選を重ねる)

1982年 山口県美術展最優秀賞(同八四年)

1983年 日本工芸会正会員/防長青年館陶壁(山口市)

1987年 山口県芸術文化振興奨励賞

1991年 山口県社会福祉会館陶壁(山口市)

1993年 大英博物館収蔵

1994年 下関社会保険健康センター陶壁

1997年 ニューヨーク深川萩四人展に出品

2000年 パリ萩焼四〇〇年展に出品

2005年 山口県選奨受賞

世界陶磁ビエンナーレ国際ワークショップ

(韓国)参加

2009年 慶尚南道茶碗展(韓国)セミナー講演

「萩藩御用窯と銘茶器」〜伝統の萩焼〜展

(毛利博物館)

2016年 日本工芸会理事就任、日本工芸会山口支部幹事長

2018年 山口県指定無形文化財「萩焼」保持者認定

1985年 新庄助右衛門窯十四代貞嗣の長男として生まれる

2010年 早稲田大学卒業

2013年 京都市伝統産業技術者研修修了

父のもとで作陶を始める

2017年 萩傳流 -若手作家六人展 ―

(新宿柿傳ギャラリー)

2019年 長門市役所新庁舎 陶壁

1951年 十二代陶兵衛の長男として生まれる

1975年 武蔵野美術大学大学院修了
これより二年間唐津にて修行 師 中里重利先生

1977年 荒川豊蔵先生のもとに互窯会結成

1985年 東京日本橋高島屋にて個展
(以後、各地にて個展)

1990年 日本伝統工芸展入選
(以後、入選を重ねる)
長門市教育文化振興奨励賞

1992年 十三代陶兵衛を襲名

1993年 日本工芸会正会員

1997年 ニューヨーク深川萩四人展に出品
シアトルにて個展

1999年 山口県芸術文化振興奨励賞

2000年 『やきもの探訪』(NHK-BS)出演
パリ萩焼四〇〇年展 に出品

2011年 還暦記念展を各地にて開催

2015年 芸術文化功労 山口県選奨

現在 日本工芸会山口支部幹事長

1982年 十三代陶兵衛の長男として生まれる

2005年 東京藝術大学彫刻科卒業 / 卒業制作菅原賞

2007年 同大学大学院美術研究科彫刻専攻修了

            横浜美術短期大学にて非常勤助手勤務(〜22年)

2010年   美濃にて修行(師豊場惺也先生)

2011年   父十三代陶兵衛に師事作陶に入る

2016年   日本伝統工芸展入選(9回)

    山口県美術展優秀賞

2017年   京畿国際陶磁器ビエンナーレ二〇一七出品(韓国)

2018年   エッフェル塔茶会及びフランス各地での展示と講演

2019年   山口伝統工芸展日本工芸会山口支部長賞

            長門市役所新庁舎陶壁/ 日本工芸会正会員

2020年   日本陶磁協会現代陶芸奨励賞

2022年 法基陶磁国際公募展 大賞(韓国)

2023年 現在形の陶芸 萩大賞展Ⅵ 佳作

2025年 緑ヶ丘美術館にて個展(奈良県生駒市)

メイン会場

まちの番台

〒759-4103 山口県長門市深川湯本2270-5
営業時間 11:00〜17:00/期間中無休

メイン会場の「まちの番台」は、長門湯本温泉の玄関口として、まちを訪れる方々を最初に迎える場です。うつわの秋の会期中は、深川萩5窯8作家の作品を一堂に展示。深川萩の世界をゆっくりとご堪能いただけます。

※今年のメイン会場は「まちの番台」です。恩湯では、会期にあわせて「湯道展」を開催します。

ガラス張りの「まちの番台」外観
展示風景。窓辺の長机に並ぶ深川萩のうつわ

サテライト会場

メイン会場「まちの番台」と、温泉街に点在する4つのサテライト会場。会場ごとに違う表情のうつわを巡りながら、深まる秋の温泉街をそぞろ歩き、深川萩の世界に浸っていただけます。

おとずれ堂

〒759-4103 山口県長門市深川湯本2321-1
営業時間 10:00〜17:00/休 火・水・木

竹林の階段横に佇む古民家ギャラリー「おとずれ堂」では、茶陶やオブジェ等、より作家性の強い作品を展示します。

竹林の階段横に建つ古民家ギャラリー「おとずれ堂」の外観
畳の座敷に掛軸と深川萩の茶碗を並べたおとずれ堂の展示

cafe&pottery音

〒759-4103 山口県長門市深川湯本1261-12
営業時間 10:00〜16:00/休 火・水

音信川沿いのカフェギャラリー「cafe&pottery音」では、カップやお皿など、より日常に取り入れやすい作品の展示、販売を行います。

木造二階建ての「cafe&pottery音」外観
cafe&pottery音の店内。テーブルに深川萩のうつわが並ぶ

大谷山荘

〒759-4103 山口県長門市深川湯本2280
営業時間 8:00〜11:30/13:30〜19:00(平日)、8:00〜19:00(土・日・祝)
※休館日は大谷山荘公式HPにてご確認ください

大谷山荘2階お土産処「山茶花」内ギャラリーにて、深川萩作家の酒器を展示します。

音信川ごしに見る大谷山荘の外観
照明を落とした空間に並ぶ深川萩の酒器

玉仙閣

〒759-4103 山口県長門市深川湯本1234
営業時間 11:00〜17:00
※休館日は玉仙閣公式HPにてご確認ください

玉仙閣の開放的なロビー空間では、田原崇雄氏によるTシリーズを特別展示いたします。日常使いにも最適な、新しい萩焼のスタイルをご覧ください。

前庭から見た玉仙閣の外観
玉仙閣のロビー。長机に田原崇雄氏のTシリーズが並ぶ

関連イベント

「うつわの秋」の期間中、深川萩作家による様々な関連イベントを開催いたします

特別企画

茶菓一服ちゃかいっぷく

和菓子作家・一方隅冴氏が会期に先立ち、深川萩の全5窯を訪ね、作家や作品に触れながら、それぞれのうつわに合わせた和菓子を制作。うつわの秋の期間中は、深川萩の茶碗で味わうお抹茶とともに、そのうつわから生まれた和菓子を、温泉街のさまざまな場所でお楽しみいただけます。

和菓子を手にする和菓子作家の一方隅冴氏

和菓子作家 冴(一方隅いっぽうずみ さえ

2019年、2021年、2022年、2025年と京菓子コンテストで受賞。和菓子教室やオーダーメイド和菓子の製作も行う。自然の儚さや美しさなど神秘的な世界観を大切に和菓子で表現しています。

恩湯広場での実演セッション

メイン会場「まちの番台」からつながる恩湯広場にて、一方隅氏がその場で和菓子を仕上げる実演を行います。深川萩の作家と一方隅氏それぞれの話を目の前で聞きながら、深川萩の茶碗でお抹茶と和菓子を味わうひととき。深川萩と、そこから生まれた和菓子とのコラボレーションを、ぜひお楽しみください。

日程:10月17日(土)・18日(日)
時間・参加費・ご予約方法:追ってご案内します

cafe&pottery音を中心とした
各店舗コラボレーション

cafe&pottery音は、深川萩の作家自らが共同運営する、音信川を望むカフェ&ギャラリー。会期を通じて、作家自らが手がけた茶碗と、一方隅氏がうつわの秋のために仕立てた特製和菓子をお楽しみいただけます。

そのほか、温泉街の各店舗でも期間を分けて一方隅氏の和菓子とのコラボレーションを実施予定です。深川萩と和菓子の出会いを、温泉街を巡りながらお楽しみください。

参加店舗・実施期間・提供内容:追ってご案内します

ポップアップ企画

うつわの秋の期間中、温泉街の各店舗では、深川萩を手に取り、うつわが暮らしに寄り添うひとときを、さまざまな形でお楽しみいただけるポップアップ企画をご用意しております。まち歩きをしながら、深川萩との新たな出会いを味わってみてください。

金継ぎ体験

金継ぎで修復した深川萩のうつわ

大切なうつわを長く使っていただきたいという想いからはじめた金継ぎ。初めての方でも気軽に参加していただける、約2時間程度の修復体験をご用意しております。

場所:cafe&pottery音
〒759-4103 山口県長門市深川湯本1261-12

開催日:10月14日・15日/時間:13:00〜16:00/受付:事前予約制(定員5名)
ご予約:準備中です。

茶箱セット

深川萩の茶碗を詰めた茶箱セット

深川萩のお茶碗とあけぼのカフェのどらやきを詰めた茶箱セット。温泉街のお気に入りの場所で野点をお楽しみいただけます。店内展示の萩焼もご覧いただけます。

場所:あけのぼカフェ
〒759-4103 山口県長門市深川湯本2229-1

開催日:期間中毎日/時間:14:30〜17:00/受付:予約不要

特製プリン

深川萩のマグカップと長門の特製プリン

田原崇雄氏によるTシリーズのうつわで、長門の特製プリンをお召し上がりいただけます。リニューアルした玉仙閣のロビー空間にて、深川萩を楽しんでいただけます。

場所:玉仙閣
〒759-4103 山口県長門市深川湯本1234

開催日:期間中毎日/時間:11:00〜17:00/受付:予約不要

特製カクテル

クラフトジン「青舞」と深川萩のうつわ

13代田原陶兵衛氏が手がけるうつわで、長門市初のクラフトジン「青舞(オーブ)」を使った「うつわの秋」限定ドリンクをお楽しみいただけます。

場所:THE BAR NAGATO
〒759-4103 山口県長門市深川湯本1325-1

開催日:期間中毎日/時間:18:00〜24:00/受付:予約不要

コラボ展示

麦芽の上に並べた深川萩のカップ

365+1BEERとの特別なコラボレーション作品を制作中。作陶の過程を垣間見られる展示を通じて、深川萩と長門湯本のクラフトビールが出会う時間をお楽しみいただけます。

場所:365+1 BEER
〒759-4103 山口県長門市深川湯本1247-2

営業時間等はInstagram(@sanrokuroku_beer)をご確認ください。

深川窯訪問

萩焼深川古窯跡群の古窯跡

山口県の指定文化財でもある「萩焼深川古窯跡群」の本窯跡の見学や、田原陶兵衛工房のギャラリーを訪問し、深川萩の歴史と文化を楽しんでいただける深川窯訪問ツアーを開催いたします。

場所:SOIL Nagatoyumoto
〒759-4103 山口県長門市深川湯本2257

開催日:期間中毎日/時間:11:00〜12:00/受付:事前予約制(1〜10名)
ご予約:準備中です。

公式クッキー

うつわの菓子箱

うつわの秋の期間だけの公式オリジナルクッキーを販売いたします。長門湯本温泉で焼き菓子のブランドを主宰するainoneが、地元の素材を活かして焼き上げた、この時期だけの一品。深川萩のうつわで淹れたお茶のお供に、秋の温泉街のおみやげとしてお楽しみください。

販売価格・販売店舗:追ってご案内します

湯道展

16代坂倉新兵衛氏が手がけた湯道具

うつわの秋の会期にあわせて、2023年「湯道文化賞」最高賞を受賞した長門湯本温泉 恩湯にて「湯道展」を開催いたします。湯道は、入浴を心身を整える一つの”道”としてとらえる文化。深川萩の16代坂倉新兵衛氏が手がけた湯道具もあわせて展示します。

期間:2026年10月9日(金)〜11月10日(火)
場所:長門湯本温泉 恩湯

※「湯道文化賞」は、一般社団法人 湯道文化振興会が主催する賞です。
※うつわの秋本体(10月2日〜11月3日)とは会期が異なります。

よくある質問

入場料はかかりますか。

入場は無料です。展示会場はどなたでもご覧いただけます。一部のポップアップ企画・体験プログラムは有料です。

予約は必要ですか。

展示のご覧については予約不要です。事前予約が必要なのは、金継ぎ体験(cafe&pottery音)と深川窯訪問ツアー(SOIL Nagatoyumoto)の2つです。

駐車場はありますか。

長門湯本温泉周辺の市営駐車場をご利用ください。地域の方のご迷惑になりますので、川沿いでの路上駐車はご遠慮ください。

会期中の休みはありますか。

メイン会場「まちの番台」は会期中無休です。サテライト会場は店舗ごとに定休日があります。会場案内をご確認ください。

長門湯本温泉

長門湯本温泉は、山口県でもっとも古い約600年の歴史をもつ山間の温泉郷。3年間に及ぶリニューアルを終えた温泉街には、川沿いにのびる飛び石や川床、街中を照らす幻想的なライトアップのほか、長門焼き鳥や瓦そば、クラフトビール醸造所など、楽しめる場所がたくさんです。

ギャラリー

これまでのうつわの秋の様子を写真でお伝えします

お問い合わせ

ご質問や取材のご依頼はこちらから

主催:萩焼深川窯振興協議会/長門湯本温泉まち株式会社

Copyright © 萩焼深川窯振興協議会 All rights reserved.

うつわの秋について

萩焼と温泉街の歴史
山口県長門市深川湯本には、約370年の歴史をもつ萩焼の窯元集落「三ノ瀬」があります。萩焼は16世紀末、毛利輝元公が朝鮮陶工を招いたことに始まり、茶道の世界で「一楽・二萩・三唐津」と称されるほど古くから愛されてきました。隣り合う長門湯本温泉も600年の歴史を誇りますが、長い歴史を持ちながらも、萩焼と温泉が一緒に何かをつくり上げる機会は、これまでほとんどありませんでした。

その転機となったのが2016年の温泉街マスタープランです。「文化体験」を温泉街の核に据える構想の中で、深川萩が地域を代表する文化として位置づけられました。旅館と窯元の若い世代が歩み寄り、ギャラリーカフェの運営を通じて対話と信頼を育み始めたのです。

「うつわの秋」のはじまり
2020年、新型コロナ禍で旅館も作家も活動の場を失った時期に、萩焼作家から「温泉街で萩焼を見てもらう機会を」との声が上がりました。これをきっかけに誕生したのが「うつわの秋」です。深川萩の全ての窯元と作家が一堂に会し、温泉街の中心・恩湯休憩室で展示を行うという、歴史上初めての試みでした。

「うつわの秋」は単なる展示会ではありません。旅人はカフェや宿で萩焼に触れ、やがて窯元を訪ねる。地域の人は日常に器を取り入れながら、お気に入りを探す。旅館スタッフも作家から学び、その経験を日々のおもてなしに生かしています。器を通じて、旅人・暮らす人・働く人が交わり、日常と旅が自然に結びつき、この場所ならではの体験が育まれていきます。

未来へつなぐ文化体験

かつて茶道が生活に根付いていた時代、人々は器を通じて文化に親しみました。現代ではその習慣は薄れましたが、代わりに「どんな人が、どんな場所でつくられたものか」に価値を見出す人が増えています。温泉地もまた、画一的な非日常ではなく、その土地ならではの文化体験を求める旅人が増えています。「うつわの秋」は、そうした新しい旅のかたちに応える営みでもあります。

伝統をただ守るのではなく、時代に合わせて表現を創造し続けること。その営みのひとつの姿が「うつわの秋」です。器を手にとり、触れ、使う。その体験が地域の文化を未来へとつなぎ、長門湯本温泉の秋を彩っていきます。