うつわの秋2025:POP UP企画をまとめました

2025年のうつわの秋も、POPUP企画が充実しています。皆様のご予約をお待ちしております。

今年は10月3日(金)から開催される長門湯本温泉での萩焼深川窯の展覧会「うつわの秋」。今年で6回目を迎える同展覧会では5ヶ所での作品展示に加え、様々な関連企画も予定されています。

秋の長門湯本温泉では「うつわの秋2025」の特別企画として、山口県を代表するガストロノミーレストラン「mitsuwa」による「橋の上のレストラン」が開催されます。

自家農園で育てた野菜や、山口ならではの食材をふんだんに取り入れた珠玉のコースを、深川萩の器とともに、絶景の橋の上という特別な舞台でお楽しみいただける貴重な機会をぜひご体験ください。

※こちらのコースは2日間限定・各回8名様限定となります。ご希望の方は、早めのご予約をお勧めいたします。

うつわの秋特別企画を記念し、花司/flower artist 田中孝幸氏と萩焼深川窯の作家・田原崇雄(田原陶兵衛窯)によるギャラリートークを開催いたします。

日時:2025年10月11日(土)16:30~
​会場:cafe & pottery音​
受付:事前予約制
定員:10名
料金:1000円(ドリンク付)

期間中、うつわの秋の期間だけのオリジナルクッキーを販売します。深川萩をイメージした抹茶味の茶碗型のクッキーを楽しんでいただけます。お気軽にお土産としてお持ち帰りいただけるよう、菓子箱と個包装をご用意しております。

期間:10月3日~11月3日
場所:恩湯会場・まちの番台・cafe&pottery音・おとずれ堂他
時間:店舗営業時間
料金:菓子箱/2,500円(税込)・個包装450円(税込)
※個包装の販売はcafe&pottery音のみとなります。
※数に限りがございますので売り切れの場合はご容赦ください。

こちらの商品は大変人気のため、オンラインにて事前予約を受け付けています。(数量限定・恩湯会場でのお渡しのみ)ご希望の方は、下記のボタンよりお申し込みください。

「まちの番台」では、金継ぎ体験を開催いたします。お客様から修復のご連絡をいただいたことがきっかけで、ご愛用いただく大切なうつわを長く使っていただきたいという想いから金継ぎをはじめました。「うつわの秋」では、金継ぎがはじめてという方でも気軽に参加していただけるよう、2時間程度で修復する金継ぎを体験していただけます。 期間:10月4日(土)・10月26日(日) 時間:13:00~16:00(3時間程度) 場所:まちの番台 受付:事前予約制(定員5名程度) 金額:6,000円(飲み物・茶菓子付)

まちの番台では、深川萩作家と地域の花屋「山村豊華園」のコラボレーション企画として、多肉植物の鉢植え作品を展示・販売いたします。個性豊かな多肉植物を深川萩のうつわに丁寧に寄せ植えすることで、現代のライフスタイルに寄り添う“生きた工芸”を提案いたします。うつわの新たな魅力を、この特別なコラボレーションを通じてぜひご体感ください。

期間:10月3日~11月3日
場所:まちの番台
※全て1点ものとなります。売り切れの際はご容赦ください。

山口県の指定文化財でもある「萩焼深川古窯跡群」の本窯跡の見学や田原陶兵衛工房のギャラリー訪問、深川萩のうつわを使用した温泉街の川床での野点体験等、深川萩の歴史と文化を楽しんでいただける、深川窯訪問ツアーを開催いたします。

日時:期間中毎週土曜日10:00~
​集合:SOIL Nagatoyumoto
受付:事前予約制(定員4名)
料金:5,000円
※自転車でのご案内となります

あけぼのカフェでは、深川萩のお茶碗を使って、あけぼのカフェのどらやきと共に野点を体験していただける茶箱セットをご用意。川床や川沿いのベンチなど、お気に入りの場所を見つけて、気軽に野点をお楽しみください。

期間:10月3日~11月3日
時間:11:00~16:00
場所:あけぼのカフェ(界 長門)
料金:1,000円
お申し込み:カフェにて直接お申し込みください

※あけぼのカフェに展示している萩焼も手に取ってご覧いただけます。スタッフにお声掛けください。

田原崇雄氏によるTシリーズのうつわで、長門の特製プリンをお召し上がりいただけます。リニューアルした玉仙閣のロビー空間にて、深川萩を楽しんでいただけます。

期間:10月3日~11月3日(休館日休)
時間:11:00~17:00
場所:玉仙閣ロビー

THE BAR NAGATOでは、十三代田原陶兵衛が手がけるうつわで、長門市初のクラフトジン「青舞(オーブ)」を使った「うつわの秋」限定ドリンクをお楽しみいただけます。

期間:10月3日~11月3日(月曜休)
時間:18:00〜24:00
場所:THE BAR NAGATO

365+1 BEERでは、深川萩3名の作家の手による個性あるビアマグに、それぞれと合わせた長門湯本で醸造するクラフトビールを注いだ、特別な飲み比べセットをご提供します

※飲み比べの提供は10/10(金)からとなります。
※料金や提供時間はInstagramにてご確認ください。

@sanrokuroku_beer

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うつわの秋について

萩焼と温泉街の歴史
山口県長門市深川湯本には、約370年の歴史をもつ萩焼の窯元集落「三ノ瀬」があります。萩焼は16世紀末、毛利輝元公が朝鮮陶工を招いたことに始まり、茶道の世界で「一楽・二萩・三唐津」と称されるほど古くから愛されてきました。隣り合う長門湯本温泉も600年の歴史を誇りますが、長い歴史を持ちながらも、萩焼と温泉が一緒に何かをつくり上げる機会は、これまでほとんどありませんでした。

その転機となったのが2016年の温泉街マスタープランです。「文化体験」を温泉街の核に据える構想の中で、深川萩が地域を代表する文化として位置づけられました。旅館と窯元の若い世代が歩み寄り、ギャラリーカフェの運営を通じて対話と信頼を育み始めたのです。

「うつわの秋」のはじまり
2020年、新型コロナ禍で旅館も作家も活動の場を失った時期に、萩焼作家から「温泉街で萩焼を見てもらう機会を」との声が上がりました。これをきっかけに誕生したのが「うつわの秋」です。深川萩の全ての窯元と作家が一堂に会し、温泉街の中心・恩湯休憩室で展示を行うという、歴史上初めての試みでした。

「うつわの秋」は単なる展示会ではありません。旅人はカフェや宿で萩焼に触れ、やがて窯元を訪ねる。地域の人は日常に器を取り入れながら、お気に入りを探す。旅館スタッフも作家から学び、その経験を日々のおもてなしに生かしています。器を通じて、旅人・暮らす人・働く人が交わり、日常と旅が自然に結びつき、この場所ならではの体験が育まれていきます。

未来へつなぐ文化体験

かつて茶道が生活に根付いていた時代、人々は器を通じて文化に親しみました。現代ではその習慣は薄れましたが、代わりに「どんな人が、どんな場所でつくられたものか」に価値を見出す人が増えています。温泉地もまた、画一的な非日常ではなく、その土地ならではの文化体験を求める旅人が増えています。「うつわの秋」は、そうした新しい旅のかたちに応える営みでもあります。

伝統をただ守るのではなく、時代に合わせて表現を創造し続けること。その営みのひとつの姿が「うつわの秋」です。器を手にとり、触れ、使う。その体験が地域の文化を未来へとつなぎ、長門湯本温泉の秋を彩っていきます。