「うつわの秋」関連企画のご予約を開始しています

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今年も9月16日から開催される長門湯本温泉での萩焼深川窯の展覧会「うつわの秋」。今年で4回目を迎える同展覧会では3ヶ所での作品展示に加え、様々な関連企画も予定されています。

音信川に浮かぶ川床で作家自らが点てるお抹茶を楽しむ「川床喫茶」、スタイリッシュな電動自転車で萩焼の里を巡る「深川萩RIDE」、深川萩や作陶の魅力を作家が語るギャラリートークなど、温泉街の各所で行われる貴重な機会をご紹介します。

長門湯本温泉の川床を茶室と見立て、作家自らがお抹茶を点てる貴重なひととき。深川萩で味わうお抹茶を間近に流れる音信川のせせらぎとともにお楽しみ下さい。

日時:9月16日(土)13:00〜16:00
会場:界 長門 川床
受付:事前予約制・ご予約受付中
料金:1名につき5000円(お抹茶・和菓子・お土産付き)
※一回のご利用につき川床貸切50分
※最大3組4名様まで/1回
※雨天中止

深川萩のお茶碗を使い、ご自身でお茶を点て、どらやきをお召し上がりいただけます。界 長門の川床にて、音信川のせせらぎと共にお楽しみください。

期間:9月17日、18日、22日、23日、24日
時間:10:30〜11:30、15:00〜16:00​
受付:ご予約優先(ご予約受付中)
料金:3000円/1名様
※一回のご利用につき川床貸切1時間、最大2組4名様まで

長門湯本のレンタサイクル「YUMO」では、スタイリッシュなE-bikeに乗って、隣接する萩焼深川窯の里までご案内します。里山に囲まれた情緒ある窯元エリアで田原陶兵衛工房を見学し、萩焼深川窯の伝統文化をに触れていただきます。

期間:9月18日(祝)
時間:10:30〜15:00
受付:事前予約制・ご予約受付中
定員:10名
料金:5,000円(レンタサイクル代、ランチ代、保険料込み)

「うつわの秋」第一弾のギャラリートークでは、THE BAR NAGATOで特別にご用意するオリジナルドリンクのうつわを手がけていただいた、田原陶兵衛先生(田原陶兵衛窯 十三代)をお迎えいたします。

日時:9月18日(祝)18:00~
​会場:THE BAR NAGATO
受付:事前予約制・ご予約受付中
定員:10名
料金:ワンドリンク制​

「うつわの秋」第二弾のギャラリートークでは、萩焼深川窯の作陶家・坂倉善右衛門先生(坂倉善右衛門窯 十代)が山口を代表する日本酒「貴」を手掛ける永山貴博氏(永山本家酒造 五代目蔵元)をゲストにお迎えし、うつわと日本酒の味わいについて語っていただきます。

日時:9月23日(祝)18:00~
​会場:cafe & pottery音​
受付:事前予約制・ご予約受付中
定員:15名
料金:2000円

うつわの秋について

萩焼と温泉街の歴史
山口県長門市深川湯本には、約370年の歴史をもつ萩焼の窯元集落「三ノ瀬」があります。萩焼は16世紀末、毛利輝元公が朝鮮陶工を招いたことに始まり、茶道の世界で「一楽・二萩・三唐津」と称されるほど古くから愛されてきました。隣り合う長門湯本温泉も600年の歴史を誇りますが、長い歴史を持ちながらも、萩焼と温泉が一緒に何かをつくり上げる機会は、これまでほとんどありませんでした。

その転機となったのが2016年の温泉街マスタープランです。「文化体験」を温泉街の核に据える構想の中で、深川萩が地域を代表する文化として位置づけられました。旅館と窯元の若い世代が歩み寄り、ギャラリーカフェの運営を通じて対話と信頼を育み始めたのです。

「うつわの秋」のはじまり
2020年、新型コロナ禍で旅館も作家も活動の場を失った時期に、萩焼作家から「温泉街で萩焼を見てもらう機会を」との声が上がりました。これをきっかけに誕生したのが「うつわの秋」です。深川萩の全ての窯元と作家が一堂に会し、温泉街の中心・恩湯休憩室で展示を行うという、歴史上初めての試みでした。

「うつわの秋」は単なる展示会ではありません。旅人はカフェや宿で萩焼に触れ、やがて窯元を訪ねる。地域の人は日常に器を取り入れながら、お気に入りを探す。旅館スタッフも作家から学び、その経験を日々のおもてなしに生かしています。器を通じて、旅人・暮らす人・働く人が交わり、日常と旅が自然に結びつき、この場所ならではの体験が育まれていきます。

未来へつなぐ文化体験

かつて茶道が生活に根付いていた時代、人々は器を通じて文化に親しみました。現代ではその習慣は薄れましたが、代わりに「どんな人が、どんな場所でつくられたものか」に価値を見出す人が増えています。温泉地もまた、画一的な非日常ではなく、その土地ならではの文化体験を求める旅人が増えています。「うつわの秋」は、そうした新しい旅のかたちに応える営みでもあります。

伝統をただ守るのではなく、時代に合わせて表現を創造し続けること。その営みのひとつの姿が「うつわの秋」です。器を手にとり、触れ、使う。その体験が地域の文化を未来へとつなぎ、長門湯本温泉の秋を彩っていきます。